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翻訳学―翻訳の言語・社会・思想


学習内容(講師メッセージ)

 翻訳とは何か。この根源的かつ壮大な問いに対して正面から議論してゆこうというのが本講座の目論見です。さしあたり、「翻訳とは、異言語間で等価構築を行う行為である」と措定することから出発して、翻訳を通して、言葉の意味、翻訳の意味、翻訳行為の社会的機能・目的、翻訳行為がなされる社会文化史的な状況やイデオロギーについて多角的に論じてゆきたいと思っています。

  まずは翻訳を論じる意義について一緒に探ります。次に日本や西洋では翻訳についてどんなことが語られてきたかを大まかに概観します。次いで、翻訳では言葉の意味が絶えず問題となりますが、言葉の意味について翻訳等価の観点から語、フレーズ、文法、言葉の使用などの単位で検討してゆきます。そしてそれを踏まえて翻訳における二言語間のシフト、翻訳のストラテジーや認知プロセスについて見てゆきます。次に、翻訳が受容社会においてどのような機能を果たすかについて考えてゆきます。そして多様な翻訳ジャンルにおける翻訳のあり方の多様性や、翻訳者の多様な社会的役割などを論じます。  そして、これらを前提に、翻訳をめぐる哲学や思想についてこれまで論じられてきたことについて検討し、豊富な事例分析も交えながら、西洋の翻訳理論の総括を行ったうえで、今後の翻訳研究の展開について展望したいと思います。

  本講座によって、翻訳の言語的側面、社会的側面、思想的側面など多角的な観点から翻訳を総合的に分析する方法と理論的道具立てを習得して頂けると幸いです。

<学習内容の説明>


講師プロフィール
河原 清志(かわはら きよし)
関西大学外国語学部・大学院外国語教育学研究科教授、東京外国語大学大学院通訳コース兼任講師。法学士、異文化コミュニケーション学博士。専門は通訳翻訳学、社会記号論、言語学、言語思想論、メディア英語研究、英語教育。博士論文は「翻訳等価性再考―社会記号論による翻訳学のメタ理論研究―」。学問語用論の観点から、通訳・翻訳・言語・法律・メディア・宗教などに関する理論言説や言語思想のメタ理論研究に取り組む。単著に『翻訳等価再考ー翻訳の言語・社会・思想』(晃洋書房)、共訳に『翻訳学入門』『通訳学入門』(みすず書房)、編著に『メディア英語研究への招待』(金星堂)、共著に『よくわかる翻訳通訳学』(ミネルヴァ書房)、『英語通訳への道』(大修館書店)、『チャンク英文法』(コスモピア)、『イメージでわかる単語帳』(日本放送出版協会)など。バベル翻訳大学院発行『WEB版 The Professional Translator』で【連載】「翻訳通訳論入門 ~翻訳通訳の言語と社会~」を毎月2回担当。日本通訳翻訳学会副会長、日本メディア英語学会元副会長・事務局長。

カリキュラム・受講方法


【カリキュラム】

講(全8回) 内容
第1講

翻訳学の基本論点と全体的体系(1)
翻訳学の基本論点と勉強の仕方について5冊の概説を基に解説(pp. 1-5)

第2講 翻訳学の基本論点と全体的体系(2)
J. マンデイ『翻訳学入門』を基に翻訳学の全体像を解説(pp. 6-12、資料)
第3講 翻訳学の基本論点と全体的体系(3)
翻訳学の論点の総括を翻訳行為状況のモデルを基に解説(pp. 13-25、資料)
第4講 翻訳の言語学(1):翻訳等価
翻訳等価の諸学説を5つのカテゴリーに分けつつ詳説(第4講、資料)
第5講 翻訳の言語学(2):翻訳シフト
翻訳シフト研究の批判的検討と本質論の総括(第5講)
第6講 翻訳の言語学(3):翻訳ストラテジー
翻訳ストラテジー研究の批判的検討と諸論点・諸性質(第6講)
第7講 翻訳の社会学:翻訳規範
多元システム理論、および翻訳規範論とその批判的検討(第7講)
第8講 翻訳の政治学:翻訳イデオロギー
翻訳イデオロギーと翻訳諸学説のイデオロギー分析(第8講)
第9講 翻訳の記号学:翻訳の隠喩と喩としての翻訳
翻訳についてのメタファーと、翻訳概念の射程の広がり(第9講)
第10講 翻訳の言語コミュニケーション学
カセット効果論:無限更新的意味生成の営み
第11講 翻訳の事例研究(1)語のレベルの訳出
①認知意味論による翻訳の訳語選択とその指導法― as の事例研究―(第 11 講の1)、②翻訳における原文からの事態構成:コア理論 (第 11 講の2)
第12講 翻訳の事例研究(2)文法レベルの訳出
①英日語双方向の訳出行為におけるシフトの分析―認知言語類型論からの試論 (第 12 講の1) 、②品詞転換論 (第 12 講の2)
第13講 翻訳の事例研究(3)多次元シフト
英日翻訳の多次元シフト―名詞・代名詞をめぐって (第 13 講)
第14講 翻訳の事例研究(4)ニュース字幕翻訳
①英語ニュースの字幕翻訳ストラテジー(第14講の1)、②字幕翻訳文化論 (第14講の2)、(方略分析表)
第15講 翻訳の事例研究(5)
translation of political discourse
①WORD、②Power Point:
Constructing and deconstructing representations of East Asia through interpreting and translating remarks by the Prime Minister of Japan
第16講 翻訳の哲学
①西洋の翻訳理論の重要論点とその社会文化史的連関(第16講の1)、②再帰する学問語用論―翻訳理論言説の意識と無意識(第16講の2)




受講方法
(1)音声講義を聴き、テキストの内容を理解する。
(2)課題を提出し、各自の習得度を確認する。


受講料金・受講期間
【講座名】 翻訳学―翻訳の言語・社会・思想
【講座の種類】オンライン講座(インターネット通信)
【受講期間】開始から12ヶ月(期間延長可)
【受講料金】110,000円(税別) ※初回のみ入学金20,000円(税別)別途

<モニター受講生受付中>
【モニター生受講料】 定価の30%off & 入学金2万円免除
 定価130,000円(税別/入学金込) → モニター受講 77,000円(税別/30%免除+入学金免除)
【モニター業務】
 受講期間内(1年)に全課題提出を条件とし、受講後に受講レポートを提出。
 (レポートは、受講後の感想や改善点、誤植指摘等)


申込方法
【申込方法】以下の受講申込フォームをご利用ください。
【支払方法】「銀行振込」または「クレジットカード(一括)」(VISA・DC・MASTER)



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